Kyoto University Advanced Nursing Sciences

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母性看護・助産学分野

分野の紹介

助産師の役割が拡大・高度化するなか、各種助産ケアの有効性と安全性を科学的根拠としてまとめ、提供できる人材育成が世界的に求められています。京都大学では、2012年、国立大学初となる修士課程高度実践助産学を開設して以来、実践と研究を両輪とする教育の在り方について探求を続けてまいりました。

生殖補助医療の発展、家族形態・機能の多様化など、女性を取り巻く環境が大きく変遷するなか、本分野ではリプロダクティブ・ヘルス/ライツの観点から、すべてのライフステージある女性の健康課題について理解を深め、その支援に向けた人材育成を行っています。

教育内容

学部課程(母性看護学):

妊娠・分娩・産褥・新生児・乳児に関連した健康現象を診断・支援するために必要な理論と技術を講義・演習・実習を通じて学びます。

大学院課程

修士課程(母性看護学・助産学):

実践家育成を主眼とした「高度実践助産学系」と研究者育成を主眼とした「母性・看護学系」の二つのコースがあります。

高度実践助産学系:助産師国家試験受験資格に必要な単位修得します。また、エビデンスに基づくケアへの理解を深め研究基盤の形成を行います。

母性・看護学系:助産学・周産期医療・リプロダクティブヘルス分野においてエビデンスに基づくケアを推進するために必要な研究手法を習得し、研究企画・遂行能力の強化を図ります。

博士課程:

世界を牽引する研究者育成という京都大学のミッションに従い、国内外の周産期医療のニーズに応える研究能力を養います。臨床ガイドラインや政策立案・評価に必要となる質の高いエビデンスを構築する能力を養うことに重点を置いています。


沐浴演習の様子

英国研修の様子

スタッフ・メンバー

専任教員

 古田 真里枝 教授

 柳吉 桂子 准教授

 近藤 祥子 講師

客員研究員

 原島 伸一 御所南はらしまクリニック 院長

 東 真弓 宮崎県立宮崎病院 内科医長

 西村 亜希子 奈良県立医科大学 医学部看護学科 講師

博士後期課程学生

 松本 早織

 大西 舞子

 松藤 尋幹

 淺田 祥子

秘書

 坂本 正代

 田中 眞澄

スタッフ紹介

古田真里枝

助産師、看護師。ロンドン⼤学公衆衛⽣熱帯医学⼤学院ならびにオックスフォード⼤学修⼠課程で Evidence Based Health Careに必要な研究⼿法(疫学・システマティックレビューなど)を習得。ロンドン⼤学キン グス・カレッジ・ロンドン博⼠課程で周産期メンタルヘルスに関する研究に取り組み、その後、同⼤学院に疫学専門のリサーチ・フェローとして勤務。2014年より京都大学医学研究科人間健康科学専攻系の助産学分野で教育・研究に従事。Evidence based midwiferyを通じ、国内外の母子保健や周産期医療に貢献できる人材育成を目指す。

<遂行中の主な研究>

 国内研究

  ‐周産期メンタルヘルス(産後PTSD、うつなど)向上に向けたランダム化比較試験

  ‐妊娠と糖代謝異常に関する観察研究

  ‐日本蘇生学会(妊産婦部会)ガイドライン作成に向けたシステマティックレビュー

 国際共同研究(英国・カナダ・スイス):

  ‐周産期メンタルヘルスに関するコクランシステマティックレビュー

  ‐International Liaison Committee on Resuscitationガイドライン作成に向けたシステマティックレビュー

<社会活動>

  ‐英国国際学術誌Midwifery副編集長

  ‐日本母体救命システム普及協議会 学術委員

  ‐京都母性衛生学会 副理事長

柳吉桂子

助産師、保健師、看護師。

産科病棟と助産所での臨床経験を経て現職に従事する。

<遂行中の主な研究>

  助産ケアの質とその評価、母親役割への援助

  初産婦の母親役割獲得に向けての助産師ケアの評価

<社会活動>

  ‐京都府教育委員会の委託により,府内小中高校の出前授業実施

  ‐京都母性衛生学会 理事

近藤祥子

助産師、看護師。京都大学ならびに奈良先端科学技術大学院大学で分子生物学を専攻。博士研究員経験後、看護師・助産師資格を取得、総合病院の周産期センター勤務後に2018年より当分野で教育・研究に従事している。助産師の育成においてはエビデンスを本質的に理解できる能力の獲得と、現場でエビデンスを考慮したケアを展開していく能力の獲得に主眼を置いて講義・実習・ゼミに携わる。

<遂行中の主な研究>

  不妊治療を経験した妊婦におけるメンタルヘルスの状況の調査

<社会活動>

  ‐Midwifery・日本助産学会誌 査読委員

  ‐京都母性衛生学会 理事

過去5年間の業績

  • Furuta M. (2020). 2020 International Year of Midwifery – In the midst of a pandemic. Midwifery. doi: 10.1016/j.midw.2020.102739.
  • 富村華蓮, 千草義継, 西村亜希子, 古田真里枝, 万代昌紀, 原島伸一, 近藤英治 (2020). 糖代謝異常合併妊娠の分娩時血糖管理における持続インスリン療法標準化の試み:ケースシリーズ  糖尿病と妊娠, 20, 1, 13–18
  • 乾沙帆, 新福洋子, 松本早織, 近藤祥子, 古田真里枝 (2019). 帝王切開を経験した女性の出産に対する心情に関する質的研究 京都母性衛生学会誌, 27, 1, 37-44
  • Furuta M, Horsch A, Ng ESW, Bick D, Spain D, Sin J. (2018). Effectiveness of trauma-focused psychological therapies for treating post-traumatic stress disorder symptoms in women following childbirth: A systematic review and meta-analysis. Frontiers in Psychiatry.
  • Chang YS, Coxon K, Portela AG, Furuta M, Bick D. (2018). Interventions to support effective communication between maternity care staff and women in labour: A mixed-methods systematic review. Midwifery. 59:4-16. doi: 10.1016/j.midw.2017.12.014.
  • Furuta M, Sin J, Ng ESW, Wang K. (2017). Efficacy and safety of pertussis vaccination for pregnant women – a systematic review of randomised controlled trials and observational studies. BMC Pregnancy Childbirth. 22;17(1):390. doi: 10.1186/s12884-017-1559-2.
  • 柳吉桂子(2018).初めて出産を予定している女性が親になる体験の分析,京都母性衛生学会誌,26(1),11-16.
  • Spain D, Sin J, Paliokosta E, Furuta M, Prunty JE, Chalder T, Murphy DG, Happé FG. (2017). Family therapy for autism spectrum disorders (Review). Cochrane Database of Systematic Reviews. 5(5):CD011894. doi: 10.1002/14651858.CD011894.pub2.
  • Sin J, Spain D, Furuta M, Murrells T, Norman I. (2017). Psychological interventions for post-traumatic stress disorder (PTSD) in people with severe mental illness (Review). Cochrane Database of Systematic Reviews. 1(1):CD011464. doi: 10.1002/14651858.CD011464.pub2.
  • Furuta M, Spain D, Bick D, Ng ES, Sin J (2016). Effectiveness of trauma-focused psychological therapies compared to usual postnatal care for treating post-traumatic stress symptoms in women following traumatic birth: a systematic review protocol. BMJ Open. 6(11):e013697.
  • Furuta M, Sandall J, Cooper D, Bick D (2016): Severe maternal morbidity and breastfeeding outcomes in the early post-natal period: a prospective cohort study from one English maternity unit. Maternal & child nutrition, 12(4):808-825.
  • Furuta M, Sandall J, Cooper D, Bick D. (2016). Predictors of birth-related post-traumatic stress symptoms: secondary analysis of a cohort study. Archives of women’s mental health 2016, 19(6):987-999.
  • Furuta M, Bick D, Matsufuji H, Coxon K. (2016). Spousal violence and receipt of skilled maternity care during and after pregnancy in Nepal. Midwifery 2016, 43:7-13.
  • Bastos MH, Furuta M, Small R, McKenzie-McHarg K, Bick D. (2015). Cochrane Database of Systematic Reviews. Debriefing interventions for the prevention of psychological trauma in women following childbirth. (4):CD007194. doi: 10.1002/14651858.CD007194.pub2.
  • 眞鍋 えみ子, 倉本 孝子, 柳吉 桂子, 谷口 初美, 高田 昌代, 我部山 キヨ子(2015). (公社)全国助産師教育協議会組織強化小委員会(平成25年度):助産師教員の助産実践能力の構造に関する研究,助産雑誌,4,328-335.
  • 河根 実央,柳吉 桂子(2015).臨床的観察と分娩想起による産痛体験の解析,日本助産学会誌,28(3),386.