Kyoto University Advanced Nursing Sciences

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ご挨拶

京都大学医学部人間健康科学科先端看護科学コースは、本学の自由の学風を礎に、学生の主体性と自律性を尊重しつつ、次世代の看護学をリードする医療人の育成を目指します。

先端看護科学コースは、幅広い知識と高度な技能を身につけ、看護学および保健医療学分野を牽引し、新たな看護を創造するための教育支援を提供します。1年次には早期臨床体験実習を行うことで医療職になることへの自覚と患者としての体験を学びます。3年次~4年次には専門的な知識と技能を習得し実践への統合をはかるとともに、学生は看護の本質への理解を深め創意工夫し課題の解決に取り組みます。4年次に行う卒業研究は、研究者としての素養を身につけるための科目として特に重点が置かれており、学生の関心と主体性を尊重して意義のある研究の遂行を支援します。

京都大学医学部人間健康科学科には、先端看護科学コースの他に先端リハビリテーション科学コース(理学療法学・作業療法学)、総合医療科学コースが設置されており、学問分野を超えた教育、研究が行われています。また、先端看護科学コースには本学医学部附属病院の職務を兼務するダブルアポイントメント教員が複数名在籍しており、臨床での課題と実践を教授する体制が整っています。大学院では、分野を横断する系統的な教育ユニットとして大学院教育コースが設置されており、その中にケアリング科学コースを開講し、対象の理解と人々の健康と幸福を実現するケアを探求します。高度実践研究者養成プログラムでは、4分野(がん看護、慢性疾患看護、急性・重症患者看護、精神看護)の専門看護師教育課程を設置し、高度な実践力と研究力を兼ね備えた優れた実践者の育成に注力しています。このように当コースでは、学際的な教育・研究を推進するとともに、実践科学としての看護学を探究します。

科学技術の進歩にともない医療界もIT化、AIの活用が促進され、ゲノム医療や再生医療などの新たな治療法の開発は目覚ましい発展が遂げられています。一方で、少子高齢化、社会保障制度の維持などの深刻な社会問題や、COVID-19のような世界的な感染症に対する準備と対応など、克服すべき新たな課題が次々と現れてきます。

京都大学医学研究科・医学部は、本年(2024(令和6))創立125周年を迎えました。先端看護科学コースは、これからも先人の方々が築いてきた伝統を大切にして現代の課題に取り組みつつ、未来を見据えた革新と挑戦を続けてまいります。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

先端看護科学コース長

宮下美香